反復性肩関節脱臼に対するリハビリテーション

正常

肩関節脱臼
反復性肩関節脱臼について ※1
肩関節の脱臼は、ラグビー、アメフトなどのコンタクトスポーツに多く、 前方脱臼がほとんどです。肩関節は一度脱臼を起こすと、その後は脱臼しやすくなり、 前方脱臼では、外転・外旋位を強制されることによって起こります。 脱臼を整復すればとりあえずは普通に使えるようになりますが、 その後も日常生活あるいはスポーツ活動において脱臼を繰り返し、そのために活動が制限されるようならば手術が必要です。
脱臼しやすくなる原因
肩関節が脱臼すると、多くの場合、軟部組織が剥がれたり切れたりして、安静にしていても軟部組織がうまく治らないことが大きな原因です。
リハビリについて ※2
スポーツ選手の反復性肩関節前方脱臼後のリハビリでは、日常生活レベルへの復帰に向けたメディカルリハビリテーションおよびスポーツ活動への復帰に向けたアスレティックリハビリテーションが不可欠です。
したがって、当院でも反復性肩関節脱臼後のリハビリテーションを「メディカルリハビリテーション」と「アスレティックリハビリテーション」の2つの時期に分けて行います。
メディカルリハビリテーション
目標:主に日常生活に必要な肩関節の運動機能の獲得
徒手療法
ダイレクトストレッチ(棘下筋)

ダイレクトストレッチ(肩甲下筋)

肩甲帯PNF

可動域訓練
振り子運動

サンディング(前後)

サンディング(内外旋)

腱板機能訓練
棘上筋訓練

棘下筋訓練

小円筋訓練

肩甲下筋訓練

肩甲下筋訓練
アスレティックリハビリテーション
目標:競技活動に要求される柔軟性、筋力、協調性の獲得
荷重位トレーニング
腱板トレーニング

プッシュアップ

プランク with balance ball

肩関節周囲筋訓練
僧帽筋下部線維訓練

前鋸筋訓練

ベンチプレス

プライオメトリック系トレーニング
肩屈曲位

肩外転外旋位

壁当て

脱臼肢位について ※1
脱臼する方向によりますが、前下方に脱臼した際には、外転・外旋する動作で不安感や脱臼するリスクがあるため、下の図のような動作は避け、物を取るときは体を回して体の正面で取るようにする必要があります。



参考文献
※1)日本整形外科学会HP 反復性肩関節脱臼
※2)小柳磨毅ら:肩関節前方脱臼へのアスレティックリハビリテーション
公認アスレティックトレーナー専門科目 テキスト
